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きっとあなたにもこんな経験があるはず!
例えば、ある人(Aさん)が
初めて車を買おうと考えているとします。
アウトドアでの使い勝手を想定して、
SUV車にしようかなと探し始めます。
SUV車に関する知識は、
その時点ではほとんどありません。
真剣に探し始めた時点で、
Aさんにある変化が起こり始めます。
そう、街中を移動している際に、
近所の駐車場が視界に入った際に、
矢鱈とSUV車が目につく様になるのです。
実はそれまでも同じくらい
SUV車は走り停車していたのですが、
目の前を通り過ぎても
Aさんの視界に入ってこなかったのです。
そして、Aさんは次第に
色んなSUV車が気になってきます。
中にはあのモデルはカッコいいとか、
あのモデルは使い勝手が良さそうとか、
将来的にあんなモデルに乗ってみたいとか、
そんな考えや感情が次々と湧いてきます。
気になったモデルをネットで検索してみたり、
これぞと思った車については
ディーラーに行って試乗をします。
RASが日常的に機能している状況
この状況は、潜在意識が引き起こしているのです。
ある事が気になりだすと、
潜在意識は自然とその事や関連する情報を探す様に
あなたを仕向けるのです。
即ち、興味のある情報だけを取捨選択する
強力なフィルター機能が作動し始めるのです。
そして、目的が達成されるまで
この状態は続くのです。
この機能はRAS(Reticular Activating System)と呼ばれるもので、
日本語にすると「網様体賦活系」です。
ここでは今後RAS(ラス)と呼ぶことにします。
RASのフィルターは人によって異なっている
現代人は普段生活している中で、
膨大な量の情報と接することになります。
脳はこの全てに対処することは不可能で、
フィルターで選別された情報だけを
認識するようになっているのです。
図解するとこんなイメージでしょうか。
フィルターはあなたの潜在意識が作ります。
何を選別するフィルターが機能しているのかを
あなたは明確に認識できていないかもしれません。
先ほどの例で説明すると、
どのSUV車を買おうかと夢中になっているAさんには
街中であらゆるSUV車が目に入ってきます。
一方、お洒落な日傘を買いたいと思っている
女の人の視界に飛び込んでくるのは、
街行く人が差しているあらゆる日傘です。
この形は素敵とか!この色はかわいい!
なんて思いながら眺めていることでしょう。
帰宅後、一緒にあるいていたこの女性(Aさんの奥さん)に
「素敵な日傘をたくさん見られていいお散歩でした。」
なんて言われても、全く印象に残っていないので
Aさんは言葉を濁すしかないでしょう。
奥さんの方も、どんなSUV車とすれ違ったかなんて
頭の片隅にも無いでしょう。
図解するとこんなイメージでしょうか。
RASを活用してあなたにぴったり合う事業を探そう!
お分かりいただけたでしょうか?
このRASをしっかりと活用するすことで、
あなたにぴったり合う合う事業を
見つける事が可能になるのです。
それでは、どの様にRASが機能していくかを
順を追って見ていきましょう!
- 棚卸段階
- 未来のイメージづくり段階
- 掛け合わせ作業段階
1. 棚卸し段階でのRASの働き
ぴったり合う事業を見つける際は、
あなたの好きや得意・経験・人脈などを
様々な観点から棚卸することで
あなたの手持ちのリソースを探ります。
初回の棚卸し作業をする時よりも、
寧ろ後日見直す際にRASが大きな仕事をします。
「自分にぴったりと合う事業は何か?」
という問いを常に自身に投げかけていることで、
自分でも長く忘れていた様なことが
不意に蘇ってきたりするのです。
2. 未来のイメージづくり段階でのRASの働き
「自分にぴったりと合う事業は何か?」
と問い続けることで、
未来のイメージのリサーチをする際に
自然と機能しています。
また、日々に触れる膨大な情報のなかから
関連する情報をフィルタリングして
あなたに届け続けてくれるのです。
3. 掛け合わせ作業段階でのRASの働き
自分にぴったりと合う事業は
(1)手持ちのリソースと(2)未来のイメージを
掛け合わせて創り上げます。
(1)も(2)も膨大な数の要素に分解された状態で
あなたの頭の中にあります。
丁度、ある作品を構成していたREGOブロックが
1個づつに分解されてバラバラになった状態です。
次の段階として、
バラバラになった(1)と(2)の構成要素が、
新たな組み合わせを作り始めます。
想像もつかなかった様な組み合わせが
あなたを驚かせてくれるかもしれません。
この際も、「自分にぴったりと合う事業は何か?」
と問い続けていることで、
あなたに合う事業案を
RASが様々に組み合わせて
提案してくれることでしょう。
RASを活用する探し方の注意点
先述のSUVの話を適用するだけだったら
自分の力でなんとかできそう!
そう思った方もいるかもしれません。
しかし、RASの扱いには幾つか注意点があります。
その中でも、特に注意が必要なことがあります。
探している本人には見えていない盲点が出現しても、
気づかずにやり過ごしてしまうことです。
その状態で創り上げた事業案には
根本的な問題を含んでいる
可能性があります。
例えば、上記のSUVを探している人は、
アウトドアで使う為にという目的でSUVを探しています。
初めての車探しと言うこともあり、
意識が「キャンプなどのシーンで使っている自分」
にかなり限定されている訳ですね。
では、この人は年に何回そういった使い方をするか?
という話になると、せいぜい5-6回です。
この時は友人と一緒に出かける為、
4人乗車できて人数分のキャンプ用具一式を積載できて・・・
といったイメージが脳内で出来上がっています。
ただ、普段の利用は1名乗車で
隣町への通勤と買い物がメインです。
この使い方であれば、
SUVはレンタカーで済ます
という選択肢もあります。
普段使いを重視して
コンパクトカーを買う選択をすると、
燃費や諸費用など考慮して
トータルの負担は随分軽くなるでしょう。
SUVを買った場合のトータルコストと比較しても、
差額でSUVをレンタルしてもお釣りがくるでしょう。
たまにキャンピングカーを借りるといった
別のアウトドアの楽しみ方もできそうですね。
Aさんは「ハレ」の日の使い方にRASを占有されており、
「ケ」の日の使い方が盲点となっている訳ですね。
SUVの話は分かりやすく解説する為の例えですが、
初めて起業するケースでは、
この種の盲点は至る所に存在します。
このサイトでは極力こういった
盲点となるトラップを避けられる様に
探し方を工夫しています。
詳しい方法はこちらの記事で解説していますので、
是非ご一読ください。
きっとあなたの良き羅針盤となってくれることでしょう。